「IPO投資に興味があるけどよくわからない」「儲かるって聞くけどリスクはないの?」なんて悩んでいませんか。
この記事ではIPO投資のデメリットを4つ紹介します。記事を読むことでIPO投資のデメリットについて理解でき、損失を防ぐことにつながります。
目次
IPO投資とは
IPOとは「Initial Public Offering」の略であり、日本語では新規公開株と呼ばれます。IPO投資とは非上場の企業が証券会社を通じ公募する株式の取引のことです。
IPO投資は初値が公募価格を上回ることが多く、短期的に利益を狙えるため投資家に人気があります。また企業にとっては「上場することでより多くの資金を調達できる」「社会的な信用が増す」などのメリットがあります。
IPO投資の利回り
実際にIPO投資の利回りはどのようになっているのでしょうか。下記はauカブコム証券で2021年に取り扱いのあったIPO17社の公募価格と初値についてです。
初値が公募価格を上回った | 17社 |
初値が公募価格を下回った | 0社 |
17社の騰落率の平均 | 62.65% |
対象:2021年2月10日~2021年7月27日上場
参照:auカブコム証券
auカブコム証券では2021年2月10日〜2021年7月27日の期間で取り扱ったIPO全てで初値が公募価格を上回り、投資家にとって利益となっています。また平均騰落率は62.65%です。騰落率は初値/公募価格で算出され、利益率を表します。
上記からIPO投資では高い確率で利益を得られることがわかります。
IPO投資のデメリット4つ
IPO投資には下記の4つのデメリットがあります。
- 資金量が必要
- 資金拘束をされる
- 購入できるかは抽選しだい
- 中期保有のリスク
デメリットを理解しておかないと「儲かると思って買ったのに損した」なんてことになりかねません。
資金量が必要
IPOは購入できるかどうかが抽選で決まるため、資金量が必要な場合があります。なぜなら複数の銘柄に申し込むことで当選確率を上げられるからです。
例えば公募価格3,000円、単元株100株のIPOに当選確率を上げるため5つ申し込むとすると必要資金は合計で1,500,000円となります。
実際に2021年6月23日に上場したアイ・パートナーズファイナンシャルは公募価格が3,120円、単元株が100株となっており、必要資金は3,120円×100株で312,000円です。
通常の株式投資と違い、IPO投資では購入の権利が抽選で決決まります。複数に申し込むことで当選確率を上げられ、そのためには資金量が必要です。
資金拘束をされる
IPO投資では証券会社ごとのタイミングで預けている資金を拘束されることがあります。資金拘束をされると他にIPOの購入や、通常の株式投資に利用できなくなります。
資金拘束のタイミングは主に以下の3つです。
- 抽選の申し込み時
- 抽選の開始時
- 抽選の発表時
例えば2018年12月19日に通信事業大手のソフトバンクは公募価格1,500円、単元株100株で上場しました。この時、証券会社ごとのタイミングで15万円が資金拘束されます。
証券会社によっては同一資金で申し込みができる場合もあり、入金を小さくすることが可能です。IPO投資では預けた資金が動かせないタイミングがあるため注意が必要です。
購入できるかは抽選しだい
IPOを購入できるかどうかは抽選によって決まります。また抽選は完全に平等でないことも多く、少額投資家や初心者には当選しづらい傾向があります。
実際に楽天やSBI証券では「1口〜円」の制度で抽選を行なっているため、資金の多い投資家は口数を増やすことでIPOの当選確率を上げることが可能です。
また窓口受付を採用している証券会社では贔屓にしている投資家・大口顧客へIPOを割り振る慣習があるため、初心者や少額投資家は当選しづらくなっています。
最近は完全平等の抽選を売りしているネット証券も多く、初心者はネット証券からの抽選申し込みがおすすめです。
中期保有のリスク
IPOは初値が公募価格を上回りやすいため多くの投資家から人気があります。しかし中期的に保有をしていると価格の急降下によるリスクをともないます。
フリマアプリのメルカリは2018年6月19日に公募価格3,000円、単元株100株で上場しました。初値は5,000円を付けましたが、5ヶ月後の11月19日には終値2,887円となり公募価格を下回っています。
IPOは上場時は勢いがあるため値上がりが続き短期的に利益の出やすい投資です。しかし中期的に保有する場合は株価が急落するリスクがあります。
まとめ
IPO投資は短期的に利益を狙える投資です。そのため多くの投資家から人気があり、購入するには抽選に当選する必要があります。
抽選は平等ではなく大口投資家や証券会社が贔屓にする顧客に当選しやすい傾向があり、少額の投資初心者には購入すらできないことがあります。
少額投資家や初心者には平等な抽選が積極的に採用されているネット証券がおすすめです。
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