株式投資に関する多くのウェブサイトでは、IPOにおいて各銘柄の評価を定めています。
業績や成長性、事業内容など様々な観点から評価は決められていますが、具体的にはどのような基準があるのでしょうか。
基準をしっかり理解し、銘柄を分析できればあなた独自の評価を行うことも可能です。
当記事では、多くのウェブサイトで定められているIPOの評価基準について解説してきます。
どうぞご覧ください。
目次
IPOの評価基準について
IPOの評価は業績や将来性、事業内容などから総合的に決定されます。
ここではIPOの評価の段階分け、評価を決める具体的な基準と要素について解説していきます。
評価は4~5段階に定められることが多い
IPO評価は「A」、「B」、「C」、「D」、「E」の5段階で区別されたり、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で区別されることがあります。
中には「A」、「B」、「C」、「D」の4段階で評価される場合もあるでしょう。
5段階で分けたときの、評価ごとのざっくりした特徴を以下にまとめます。
例えばA~Eで分けた場合を考えます。
評価 | 特徴 |
A | 業績がよく、事業内容の将来性が高い。 流行りで人気の事業内容を行っている。 期待度が大きく初値高騰の可能性が高い。 |
B | 業績がよく、事業内容の将来性が高く今後に期待できる。 期待度がそれなりに高く、初値上昇の可能性が高い。 |
C | 業績や事業内容的には魅力は多くないが、敬遠される要素もない。 公募価格よりは初値が上昇する可能性が高い。 |
D | 業績や事業内容的には魅力が少なく、敬遠される要素もある。 ギリギリ公募割れする可能性もある。 |
E | 業績や事業内容的には魅力がほとんどなく、敬遠される要素も多い。 公募割れする可能性が高い。 |
評価の高い銘柄ほど多くの注目を集め、人気が出るため初値高騰が期待できます。
抽選申し込みを積極的に行うべき銘柄と言えるでしょう。
IPOの評価を決める具体的な基準や要素
IPOの評価を決める要素の中でもよく使われるものをまとめています。
要素 | 基準 |
業績 |
業績が良い企業の方が当然評価が高くなります。 |
事業内容 |
IPOにおいて人気のある事業内容を行なっている企業は評価が高くなる傾向があります。 |
オファリングレシオ | オファリングレシオとは上場における需給のことで、この数値が低いほど株価が動きやすく、高値で始まることが多くなります。 そのため数値が低いほど人気と言えます。 |
売出比率 | 「公募」は企業に資金が入り、「売出は」株主に資金が入ります。 つまり「売出」が低ければ低いほど、企業的には資金を事業に回すことができるため人気と言えるでしょう。 |
調達金額 | 調達資金が少ないほど、株式の供給量が少なくなります。 よって買いたい人の割合が多くなることが考えられ、株価の上昇が見込めます。 |
ベンチャーキャピタル | ベンチャーキャピタルは、企業に投資を行う機関のことで、企業が上場する前から投資を行なって株式を保有しています。 その企業が上場できたのであれば、保有株式を売却して利益を出すことができます。 もし企業の上位株主にベンチャーキャピタルが多く存在しているのであれば、売りの圧力となるでしょう。 つまり上位株主にベンチャーキャピタルがいない方が人気になりやすいです。 しかし、株価が公募価格の1.5倍にならないと売却できない、上場後90日経たないと売却できない、といった制限を設けられることが多いです。 これをロックアップと言います。 |
IPO評価を参考にする際の注意点
評価の基準がわかったところで、評価を参考にする際の注意点をご紹介していきます。
他人の評価を鵜呑みにしてはならない
どんなに高い的中率を誇る人の評価であっても、鵜呑みにするのは注意しましょう。
抜け漏れがある場合もあるかもしれませんし、他人の評価を鵜呑みにするとどうしても外れた場合人のせいにしてしまいがちです。
自分でしっかり判断基準を持った上で論理的に判断し、その上で他の評価を参考にできるようになった方が広い視野で銘柄を見ることができます。
良い評価でも必ずしも株価が上昇するとは限らない
自分で判断した評価も、他人の評価も良い銘柄が上昇しない場合もあります。
当日のマーケットの状況や、セクターごとのニュースなど、株価が変動する理由は様々です。
不足の事態もありますので、少額の利益で早期撤退したり、翌日の上昇を見越して持ち越したり、臨機応変に対応しましょう。
まとめ
今回はIPOの評価基準についてご紹介していきました。
最高評価の銘柄でも初値が上がらないものもありますし、悪い評価で公募割れしてもグイグイ上がっていく銘柄もあります。
他人の評価情報を参考にするもの良いですが、鵜呑みにするのではなく自分自身の判断を持てるようになった方が良いでしょう。
そのためには評価基準について理解し、分析できるようになっていった方が良いと言えます。
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