IPOは当選辞退をしても大丈夫?

IPO 当選辞退

「IPOが当たったけど、事情があってキャンセルしたい」
「IPOが当たったけど、評価もイマイチだし、購入したくないな」

こういう悩みを抱えていませんか。

金銭的に余裕がなくなってしまったり、事前に評価を調べずに申し込んで当選してしまった、なんて人は多いと思います。IPOはほとんど当たることはありませんから、まさか当たるとは思わないですよね。気持ちはとてもわかります。

そこで本記事では、IPOの当選辞退についてお伝えします。

・当選辞退は可能なのか
・どうすれば当選辞退ができるのか
・当選辞退をすることでどんなデメリットがあるのか

このあたりをお話しします。先に結論から言っておくと、「IPOは当選辞退が可能だが、おすすめはしない」です。詳しく説明していきます。

■IPOは当選辞退することはできる

IPO 当選辞退 

冒頭でも書いた通りですが、IPOは当選辞退をすることが可能です。

投資家がIPOの抽選に参加する段階では、取引の契約が行われているわけではありません。購入することができる〝権利〟のやりとりがあるだけです。なので、「IPOに当選した=IPOを購入する権利を得た」ということ。この権利を放棄するだけなので、IPOの当選辞退で金銭が発生したり、法的な拘束力があるわけではありません。

たまに、対面証券でIPOを当選辞退しようとすると、担当者から「キャンセルはできません!」という答えが返ってくることがあります。ですが、これは担当者が当選辞退をしてほしくないために言っているだけ。担当者としては、手続きが面倒だったり、他の投資家を探したりする必要があるため、できるだけ当選辞退は避けたいんですね。なので、当選辞退ができないと言われることもあるかもしれませんが、強い口調で言い返せば問題はありません。

少し話がそれましたが、ここから具体的なIPOの当選辞退の方法を説明していきます。

●IPOの当選辞退をする方法①キャンセル申請をする

IPOの当選辞退をする方法の1つめは、キャンセル申請をすること。別に特別なことではなく、単純に、「IPOの当選辞退をします」ということを証券会社に伝えるだけです。

対面証券であれば、担当者かオペレーターに電話して伝えればOK。ネット証券なら、マイページの中に、IPO当選辞退のページがあるはず。証券会社によって、当選辞退の呼び方や手続きの方法が違うかもしれませんが、何かしらの方法で当選辞退をすることができます。わからなければ、各証券会社に問い合わせてみましょう。

基本的には、IPOの当選辞退はおすすめしませんが、もしどうしても辞退をしたい場合は、①キャンセル申請をした方がいいです。理由は後述します。

●IPOの当選辞退をする方法②期限までに買付をしない

IPOの当選辞退をする方法の2つめは、期限までに買付手続きをしないことです。先程説明したように、IPOで当選したからといってそのまま買付の契約が行われるわけではありません。IPOの株を購入する権利を得ただけです。なので、IPOを購入する場合は、当選がわかった後に買付の手続きをする必要があります。

この買付の手続きをしないと、自動的に当選辞退となるわけです。なので、当選したとしても放置していればいいんです。

ここまでの説明だと、②期限までに買付をしない、の方が手間がかからず楽そうですよね。ただ、私はちゃんとキャンセル申請をした方がいいと思います。

というのも、買付の手続きをせずに放置することって、証券会社にとってはかなり迷惑な行為だからです。当選者が買付を行わないと分かれば、すぐに手続きをして違う投資家を探さないといけません。時間的な制約もあるので、証券会社としては、当選辞退をするなら早めにしてほしいと思っています。

「証券会社側の立場なんて知らないよ」と思うかもしれませんが、そうもいきません。もし、当選したのに買付手続きを行わないという迷惑行為を何度もすると、おそらく今後その証券会社で当選することはなくなるはずです。簡単にいうと、ブラックリスト入りするわけですね。各証券会社がどういう基準で判定しているかは分かりませんが、迷惑行為をする顧客に対して配分を行わない、というのは一般的なことだと思います。

今後も、証券会社と良好な関係を築いていくためにも、IPOを当選辞退する場合はキャンセル申請をしましょう。

■IPOの当選辞退はおすすめしません【デメリットあり】

IPO 当選辞退

●IPO当選辞退のデメリット①各証券会社ごとのペナルティ

では、ここからはIPOの当選辞退のデメリットをお話しします。まずは、①各証券会社ごとのペナルティです。IPOを当選辞退した人に対して、ペナルティがあることを明言している証券会社があります。以下の通りです。

 

◎SMBC日興証券(イージートレード)
→・1ヶ月間、IPOの申し込みができなくなる
・当選辞退をする前に抽選をしていたIPOは、無効になる

◎三菱UFJモルガン・スタンレー証券
→・1ヶ月間、IPOの申し込みができなくなる
・当選辞退をする前に抽選をしていたIPOは、無効になる

◎岡三証券
→・今後の申し込みを受け付けない場合がある

 

主要な証券会社のペナルティはこんなところです。特に岡三証券は厳しいですね。明記されているわけではないですが、一度当選辞退をすると、再度当選するのはかなり難しいのではないかと思います。

●IPO当選辞退のデメリット②ブラックリスト入りの可能性

「ペナルティがない証券会社なら大丈夫かな」と思うかもしれませんが、これは誤解です。HPに当選辞退のペナルティが明記していなくても、迷惑行為を行えばブラックリスト入りする可能性があります。

特に、担当者のついている対面証券は注意が必要ですね。結局は、担当者との信頼関係が全てですから、急に当選辞退をして裏切るようなことをすると、信頼関係が崩れます。担当者としても、「今後IPOを配分してもまたキャンセルするかもしれない」という不信感を覚えますので、おそらく再度配分される可能性は限りなく低くなると思います。

このように、IPOを当選辞退すると、色々とデメリットがあります。証券会社側の立場に立って考えれば当然のことですが、当選辞退をするような顧客には、なかなかIPOを配分しづらい状況なのでしょう。

 

 

というわけで、本記事ではIPOの当選辞退についてお話ししました。IPOの当選辞退をすることは可能ですが、デメリットがあります。もちろん、やむを得ない場合には仕方のないことですが、極力避けるべきことですね。申し込む際は慎重に。

では以上です。ありがとうございました。

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