【おすすめ注文方法紹介】IPO銘柄売却時のキーワード「寄り付き」とは

IPO 引受幹事証券

はじめに、IPO投資は初値で売却することで高確率で利益が得られる投資方法です。

その一方でIPO銘柄には売買注文が殺到しやすく、取り引きを成立させるのに少々時間がかかってしまいます。

今回は、IPO銘柄の売却時に頻出のキーワード「寄り付き」について紹介していきます。

IPO投資に挑戦する際のポイントについても解説しているので、興味のある方は最後までお付き合いください。

IPO投資でよく出てくる言葉「寄り付き」とは?

IPO 寄り付き

株式投資でよく使われる「寄り付き」という言葉は、取り引き開始直後の最初の株式売買のことを指します。

IPO投資に限定すると、IPO銘柄が新規上場してからはじめて成立した取り引きのことを「寄り付き」と呼びます。

投資家は、公募価格を参考にしながら売買注文をおこない、バランスが取れたタイミングではじめて寄り付きがおこなわれ「初値」が決定するというのが大まかな流れです。

注文が殺到し株価が大きく変動する場合は「特別気配」を運用し、定められた値幅内で翌営業日に改めて初値を決定することとなります。

初値の決定方法に関しては、以下の記事をご覧ください。

IPO 吸収金額

「寄り付き」の確認方法

売買したいIPO銘柄の「寄り付き」の価格を確認したい場合は、売買注文の一覧がまとめられている「板」をチェックしましょう。

ここでは、架空企業の「板」を見ながら寄り付き価格の確認方法を紹介していきます。

500 成り行き 700
気配値
800 1000
600 999 500
400 998 700
997 900

IPO銘柄が上場した直後、はじめに取り引きが成立するのは「成行注文」をした方です。

表の最上段を確認すると売りに500人、買いに700人の注文がすでに入っており、差し引きをすると200人の買い注文が残ります。

初値を決定する際は「もっとも高い買い注文(もしくは成行注文)」と「もっとも安い売り注文(もしくは成行注文)」を組み合わせて均衡価格を設定するため、今回は200人の成行注文(買い)をもっとも安い998円の売り注文に組み合わせます。

すると、998円の売り注文に200人が残るので、さらにもっとも高い999円の買い注文にかけ合わせます。

差し引いた799円で「100人」の買い注文は、同じ値段の売り注文と売買を成立させることができるので、この価格を「寄り付き」の価格としてはじめて売買がおこなわれます。

成行注文をした方も寄り付きの株価で売買されるので、極端に相場から外れた価格になってしまう心配はありません。

IPO投資に挑戦する場合は、「板」の読み方も同時に覚えておくと良いでしょう。

「寄り付き」でIPO銘柄を売却したい場合はどうすればいいの?

寄り付きの価格でIPO銘柄を売却したい場合は、「成行注文」を活用しましょう。

新規上場後のIPO銘柄の株価は大きく変動するため、指値で取り引きを成立させることは非常に難しくなっています。

一方、「成行注文」を利用すると売買価格を自分で設定することはできなくなりますが、必ず寄り付きで取り引きを成立させることができます。

これは、勝率の高いIPO投資だからできる方法とも言えるでしょう。

投資に費やす時間を短縮したり、ストレスを減らしたりする意味でも「成行注文」はおすすめの注文方法となっています。

なお、購入しているIPO銘柄の「成行注文」は上場日の株式市場がはじまる午前9時までに出すようにしてください。

IPO投資をおこなう際の注意点

IPO銘柄は売買注文が集中しやすく、「特別気配」が運用されて初値の決定が翌営業日以降に延期されることが多いです。

ブックビルディングで購入したIPO銘柄を売却する時は「成行注文」を活用するようにと先ほど説明をしましたが、当日に初値が決まらなかった場合は注意が必要です。

IPO銘柄が初値をつけるまでの間、成行注文の有効期限は「当日限り」。

特別気配が運用されて初値の決定が翌営業日以降に持ち越しになった場合は、再度成行注文を出さないと寄り付きでの取り引きをすることができなくなってしまいます。

なお、買い注文が多い時だけでなく、売り注文が殺到している場合も特別気配が適用されることがあります。

売り注文が多い場合は初値が公募価格を下回ってしまう可能性があるため、そのような場合は特に翌営業日に成行注文を忘れてしまわぬよう気をつけてください。

まとめ

IPO 寄り付き

今回は、IPO銘柄の売却時によく耳にする「寄り付き」について解説しました。

今回のまとめ
  • 株式投資で使われる「寄り付き」は、取り引き開始直後に成立した最初の株式売買のこと
  • IPO投資に限定した場合、「寄り付き」はIPO銘柄が新規上場してはじめて成立した取り引きのことを指す
  • 「寄り付き」を確認したい場合は売買注文の一覧表である「板」を確認しよう
  • 「寄り付き」でIPO銘柄を売買したい時は当日9時までに「成行注文」をしよう
  • 特別気配が適用されて初値の決定が翌営業日以降に持ち越された場合は、再度「成行注文」を入れ直すこと

初値で売却することでIPO銘柄は高確率で利益を獲得することができるため、ぜひ成行注文をして「寄り付き」で取り引きをするようにしましょう。

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