この記事では以下の悩みを解決します。
- 利益率の高いIPO株を買ってみたい
- IPO株の買い方がわからない
企業の上場時に公開されるIPO株は短期的に利益を得やすく、多くの投資家に人気です。そのため多くの場合、抽選によって購入者が決定します。
この記事ではIPO株の具体的な購入手順を解説します。また購入時に気をつけるポイントや、抽選の当選確率を上げる方法も解説していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
IPO株の買い方
IPO株は購入までに以下のステップがあります。
- 証券会社に口座開設
- 証券取引所による上場の許可
- 仮条件の発表
- ブックビルディング
- 公募価格の決定
- 抽選
- 抽選の結果発表
上記のうち購入者(投資家)が行うのは3.ブックビルディングと6.当選・購入です。順に解説をしていきます。
1. 証券会社に口座開設
まずは証券会社への口座開設が必要です。証券会社ならどこでもいいというわけではないので気をつけましょう。
なぜなら上場する企業によって、IPO株が割り当てられる証券会社が異なるからです。割り当てのない証券会社に口座開設してもIPO株は購入できません。
たとえば通信アプリで有名なLINEの上場時にIPO株が割り当てられたのは下記の証券会社です。(右の数字は株式の割合)
野村証券 | 61.5% |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 16.0% |
みずほ証券 | 6.0% |
大和証券 | 3.0% |
SMBC日興証券 | 3.0% |
ゴールドマン・サックス証券 | 2.7% |
J.P.モルガン証券 | 2.7% |
SBI証券 | 1.7% |
東海東京証券 | 1.7% |
マネックス証券 | 1.7% |
上記以外の証券会社ではLINEのIPO株は購入できません。
2. 証券取引所による上場の許可
上場の申請をしてきた企業を東京証券取引所やジャスダック、マザースなどの証券取引所が厳しく審査をします。
審査の内容は市場によって若干の違いはありますが、主幹事証券会社による推薦を前提に、役員の面談や社長による説明会などです。
どれだけ勢いがあり、利益を出している企業でも証券取引所による審査をクリアしなければ上場はできません。
そのため審査を突破し、上場を果たした企業は投資先として価値を生みやすいのです。
3. 仮条件の発表
上場が承認されると仮条件が発表されます。仮条件とは実際のIPO株の価格である公募価格の仮の金額です。
2016年に7月15日に上場をしたLINEの仮条件は2,900円〜3,300円です。その後公募価格は上限の3,300円となりました。
投資家は仮条件の金額のなかから金額と購入する株式の数を決定します。
4. ブックビルディング
仮条件を確認したらブックビルディングを行います。ブックビルディングとは仮条件の金額から「何円で何株購入するか」を証券会社に申し入れることです。
申し込まれたブックビルディングの価格をもとに公募価格が決定されます。このとき申し込んだブックビルディングの価格が公募価格を下回ってしまうと、購入ができないため注意が必要です。
大抵の場合、公募価格は仮条件の金額の上限になります。そのためブックビルディングでは上限の価格で申し込むのがおすすめです。
5. 公募価格の決定
ブックビルディングの状況などをもとに機関投資家や主幹事証券によって公募価格が決定されます。
主幹事証券:IPO株を最も多く割り当てらえている証券会社
上述のLINEでは主幹事は野村証券です。この時、野村証券でLINEの抽選に申し込むと当選確率を上げることができます。
決定した公募価格以上でブックビルディングを申し込んだ投資家のなかから抽選が行われます。
LINEの公募価格は3,300円です。このとき3,300円でブックビルディングを申し込んだ場合のみ抽選に参加できます。3,000円で申し込んでいたら抽選に参加すらできません。
6. 抽選
公募価格以上の金額でブックビルディングを申し込んだ人のなかから抽選によってIPO株を購入する権利が得られます。
IPO株は人気が高いためほとんどの場合で抽選となります。抽選の方法は証券会社によって異なるので確認が必要です。
投資初心者におすすめはネット証券です。理由は完全平等の抽選が行われていることが多く、初心者でも資金量に関係なく抽選に参加することができます。
7. 抽選の結果発表
抽選に当選するとIPO株が購入できます。購入期間が決まっているので忘れないよう注意してください。
まとめ
IPO株の購入手順をまとめます。
- 証券会社に口座開設
- 証券取引所による上場の許可
- 仮条件の発表
- ブックビルディング
- 公募価格の決定
- 抽選
- 抽選の結果発表
IPO株は人気が高く、ほとんどの場合で購入者は抽選によって決まります。
おすすめは完全平等抽選の多いネット証券です。平等な抽選なら初心者でも資金力に関係なく抽選に参加ができます。
落選しても損はしないため、気になる企業があれば気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
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