IPOを申し込んで当選したものの、キャンセルして見送りたいという場合もあるかと思います。
しかし、証券会社によっては当選後にキャンセルをするとペナルティが課せられてしまいます。
また、そもそもキャンセル自体ができない会社もあります。
今回はIPO当選後にキャンセルするケースや、ペナルティが発生する証券会社についてご紹介していきます。
どうぞご覧ください。
目次
当選後のIPOをキャンセルするケース
まずは当選した銘柄をキャンセルするケースについて見ていきましょう。
自分の意思でキャンセルするケースと、自動的にキャンセルとなるケースがあります。
事前評価や業績が悪く、公募割れが考えられるケース
当選したものの、会社をよくよく調べてみたところ公募割れしてしまうのではないかと不安になるケースがあります。
当選後から購入までは一週間程度時間があるため、その間に企業の悪い情報を入手したり、マーケットの状況が変わったりする場合が考えられます。
購入の申し込みを忘れるケース
せっかく当選したものの、購入の申し込みを忘れた場合は自動的にキャンセル扱いになってしまいます。
優良企業に当選していた場合は非常にもったいないことになってしまうので、当選した段階で購入期限はおさえておきましょう。
購入忘れはペナルティだけでも免除してほしいですが、辞退目的でわざと購入忘れにする場合もあり得ますので免除は難しいでしょう。
当選したIPOをキャンセルする方法
以下の2つがあります。
・購入を見送り自動的にキャンセルにする
キャンセルを申し込む
当選した場合、購入期間中に証券会社の当選画面を見ると、「購入」と「辞退」のボタンが設置されています。
「辞退」のボタンを押して手続きをすることで、当選をキャンセルすることが可能です。
キャンセルを申し込むと、拘束されていた資金が解放されます。
他の銘柄に資金を回したり、すぐに現金が必要な場合は申し込んだほうが良いでしょう。
購入を見送り自動的にキャンセルにする
購入期間中に購入せずに何もしないで放置していると、購入意思なしと判断され自動的にキャンセルとなります。
一部の証券会社ではキャンセルを申し込むことができない場合があるため、そのような場合は自動的にキャンセルになるのを待つしかありません。
資金は拘束されてしまうため、購入期間が過ぎるまでは解放されません。
IPO当選キャンセルでペナルティがある証券会社
証券会社はたくさんありますが、以下の3社は要注意です。
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・岡三証券
ペナルティと銘打ってはいますが、新しくIPOに申し込みができなくなるものがほとんどです。
罰金や通常の売買の制限などはありません。
それぞれ内容を確認していきましょう
SMBC日興証券
・他にも申し込み済みのものも無効
1ヶ月の申し込み制限が発生します。
IPO閑散期の場合は大した痛手ではありませんが、IPOラッシュの時期は1ヶ月に20~30社上場することもあります。
そんな時に一つも申し込みできないとなると、大きな痛手となります。
当選できるものもできなくなる可能性があるため、機会損失にならないように注意しましょう。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・1ヶ月間ネットからのIPO申し込み不可
・他にも申し込み済みのものは取り消しとなる
(購入申し込み済みのもの、繰り上げや追加当選は取り消されない)
SMBC日興証券に関しても1ヶ月の申し込み制限が発生します。
しかし、繰り上げ当選、追加当選にはペナルティが発生しません。
ペナルティを受けたからと言って諦め、1ヶ月間何もしないと、本来手にすることもできたチャンスを見逃してしまう場合もあり得ますので注意しましょう。
岡三証券
(期限は定められておらず無期限申し込み不可)
岡三証券に関しては、一回ペナルティを受けると無期限で続きます。
キャンセルするのはとてもハイリスクであるため、慎重に行いましょう。
もしキャンセルをしたいという場合でも、公募割れ覚悟で購入も検討したほうが良いかもしれません。
また、岡三オンライン証券という似た名前の会社があります。
こちらはキャンセルが可能でペナルティがありません。
当選後にキャンセルができない証券会社
「購入の申し込み」の後で「抽選」を行う証券会社は、当選後のキャンセルができません。
以下4社は当選後にキャンセルができないため注意しましょう。
・GMOクリック証券
・ネオモバ
・楽天証券
まとめ
今回はIPO当選後のキャンセルによるペナルティについて解説しました。
公募割れする可能性が高い銘柄に当選してしまった場合は、公募割れ覚悟で購入するか、ペナルティ覚悟でキャンセルするかの2択です。
ペナルティが発生する証券会社を利用している方は、キャンセル時や申し込み忘れに十分に注意しましょう。
証券会社はたくさんありますので、ペナルティがない会社のみから申し込むのも一つの手と言えます。
使い分けできるように多くの口座を開設しておきましょう。
・業務内容に成長性がない
・事前評価が悪く、SNS等でのクチコミも悪い
・悪いニュースが出た
・過去に公募割れした銘柄の特徴と似ている