「ネット証券でIPOを申し込んでいるけど全然当たらない」
「対面の証券会社でIPOに申し込むのって意味あるのかな」
こんな疑問を抱えている人が多いと思います。
ご存知の通り、IPOはなかなか当たりません。何十回も申し込みしてやっと当たるかどうか、という世界。ですが、IPOが欲しいなら、少しでも確率を高める努力は必要です。
そこで登場するのが対面証券です。対面証券というのは、ネット証券ではない証券会社のこと。野村證券とか、大和証券とか、日興証券のような、担当者がつく証券会社ですね。ネット証券だけではなく、対面証券でもIPOを申し込んでいる人はたくさんいます。
しかし、「対面証券で申し込んでも意味がない」という意見もあります。結局、何が正解なのか。対面証券でIPOを申し込む意味があるのかどうか、解説していきます。
目次
■対面証券でIPOをもらえるのか
●対面証券でIPOをもらう方法は2つ
まずは、対面証券でIPOをもらう方法について確認しましょう。対面証券でIPOをもらうには2つの方法があります。
①抽選
②担当者からの配分
この2つです。
①抽選に関しては、とても単純。申し込みをした人の中からランダムに選ばれた人がIPOを貰えます。ネット証券のやり方と全く同じですね。
ただ、ネット証券と違うのは、抽選の割合がものすごく低いこと。対面証券では、IPO株数のうちの10%程度しか抽選で配分しません。ネット証券だと株数のほぼ100%が抽選で決まっていることを考えると、かなり少ない割合ですよね。つまり、対面証券では、①抽選でIPOをもらえる可能性はかなり小さいということです。銘柄によっても違うのですが、基本的にこの方法は望みがないと思った方が良さそうです。
次は、②担当者からの配分です。
こちらは言葉の通りで、自分の担当者から配分してもらうやり方ですね。①抽選で10%ほど配分があると書きましたが、残りの約90%はこの方法で配分が決まります。抽選ではないので、ランダムではなく、担当者が誰にIPOを渡すかを決めます。証券会社によって担当者の裁量には違いがありますが、とにかく証券会社側がお客さんを選ぶというわけです。
対面証券でIPOをもらうためには、この2つの方法のどちらかになります。
●対面証券でIPOをもらうには〝良い顧客〟になることが必要
ここまでの説明だけだと、90%も配分がある、②担当者からの配分が可能性が高そうですよね。しかし実際は、そういうわけでもないんです。以下で詳しく説明します。
大前提として、IPO株はとても価値のあるものです。儲かる可能性もとても高い、宝くじみたいなもの。だからこそ、多くの人が抽選に参加するわけです。
では証券会社の立場になって考えてみてください。
価値の高いIPO株を配分するならどんなお客さんに配分しますか?答えるまでもないですが、普段から大きな金額で取引をしてくれる人に配分しますよね。間違っても、お金のない人や今後の取引してくれなさそうな人には渡しません。
ここがポイントです。対面証券でIPOをもらいたいなら、証券会社にとって〝良い顧客〟になる必要があります。〝良い顧客〟であれば、自分からIPOに申し込まずとも、担当者の方から「このIPOに申し込んでください!」と提案してきます。逆に〝良い顧客〟でなければ、何度申し込もうとも、永遠にIPOが配分されることはありません。
では、証券会社にとって〝良い顧客〟というのはどういう人でしょうか。
・頻繁に取引をしてくれる
・大きい金額で取引をしてくれる
・担当者の言うことを聞いてくれる
こんなところです。簡単に言うと、「これからも証券会社に手数料をたくさん払ってくれそうな人」ということになります。100万、200万で取引してIPOを要求する人や、他の取引をせずにIPOだけを申し込む人も多いですが、可能性は限りなく0に近いです。
●対面証券でIPOをもらうには担当者との関係性も大切
対面証券でIPOをもらうのに、もう1つ大切なことがあります。
それは、担当者です。金額や取引頻度も大切ですが、最終的には担当者がどのお客さんに配分をするかを決めます。なので、IPOが欲しければ担当者に選んでもらわなければいけません。
普段の取引では、顧客として証券会社を選ぶことができますが、IPOに関しては担当者に〝選ばれる〟ことが必要なんですね。もちろん、担当者としても大口の契約につながるような顧客を選ぶことが多いです。ですが、担当者も人間。わざわざ嫌いな人に配分をする可能性は低いですよね。
ですから、対面証券で取引をするには、担当者との関係性も大きく影響してきます。
■結論:IPOは対面証券よりネット証券が高確率
●一般人が対面証券でIPOをもらうのは難しい
ここまで、対面証券でのIPOについてお話ししてきました。
結論としては見出しの通りですが、一般人が対面証券でIPOをもらうのはかなり難しいということです。証券会社の顧客には富裕層がたくさんいます。会社の社長や地主がたくさんいます。その人と同じくらいの資産があるならばいいのですが、一般的なサラリーマンには正直言って難しい。
というわけで、IPOが欲しいならネット証券の方が高確率です。
●対面証券でIPO完全抽選に応募するのはアリ
とはいえ、対面証券でもIPOをもらえる可能性がないわけではありません。前述した抽選で当選すればいいんです。抽選に関しては、平等なので、お金がなくても取引がなくても可能性はあります。株数が少ないので、やはりネット証券よりも可能性は低い場合が多いですが、可能性がある以上は、応募した方がいいと思います。
本当にIPOが欲しいなら、ネット証券と対面証券の両方で申し込みを行うと良さそうですね。
以上、対面証券でのIPOについてのお話でした。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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