IPO株購入時のリスクとは?損失を避けるための方法もご紹介

IPO株 リスク

IPO株は各証券会社から申し込みを行い、もし当選して購入できれば大きな利益を得られる可能性があります。

株初心者でも無料で応募できる宝くじのようなものです。

しかし、リスクもありそれを理解せずに購入すると、想定外の損失を出してしまう可能性もあります。

当記事ではIPO株を購入方法を踏まえつつ、購入する際のリスクと、できるだけ損失を回避する方法をご紹介します。

公募で購入する場合と、セカンダリーで購入する場合の2つの方向から解説しますので、どうぞご覧ください。

IPO株の2種類の購入方法

IPO株 リスク

まずはIPO株の2種類の購入方法を簡単に解説します。

その後、それぞれの購入方法におけるリスクをご紹介していきます。

1. 抽選に申し込み、当選した場合公募価格で購入する

1つ目の購入方法は抽選に申し込み、公募価格で購入することです。

株式上場時の初値で売却することで、公募価格と売却価格の差分が利益となります。

IPO株は非常に人気が高くなってきており、申し込んでも当選する確率が低いのが現状です。

しかし、もし公募価格で購入できれば大きな利益を得られる可能性が高く、これがIPO投資のメリットとも言えます。

例:2020年9月上場のヘッドウォータース(4011)

公募価格2400円に対して、初値は28560円
初部売却で+1090%の利益

IPO 吸収金額

2. 株式上場後にセカンダリー・マーケットで購入する

2つ目の購入方法は、IPO株が株式上場し初値がついてから市場で購入する方法です。

有名な会社や、事業内容に期待が持てる会社は初値がついてから一気に上昇することが多く、その日の内にストップ高まで到達するものもあります。

そのため、公募価格で購入できなくても上場後の購入で十分利益を出すことも可能なのです。

例:2020年12月上場のバルミューダ(6612)

3150円で寄り付いてストップ高の3850円まで一気に上昇。
翌日も寄らずのストップ高を記録

IPO株購入時のリスク

IPO株 リスク

続いてIPO株購入時のリスクについてご紹介していきます。

IPO株購入時のリスク①初値が公募価格を割れる可能性

IPO株は高確率で公募価格を上回った初値がつき、利益を出すことが可能です。

しかし、中には買いが集まらず、公募価格を下回る銘柄も出てきます。

公募割れした銘柄を初値で売りに出すと、損失となってしまいます。

また公募割れしてしまうと、公募割れ自体が悪材料視されそのまま株価は下がってしまうこともあるので、売却のタイミングには気をつけましょう。

 

公募割れした銘柄の数

IPO数 公募割れしたIPO数 割合
2020 93 23 24%
2019 86 9 10%
2018 90 9 10%
2017 90 8 9%

2020年は新型コロナウイルスの影響で公募割れ率が高くなっていますが、例年だと10%程度が公募割れを起こしています。

IPO株購入時のリスク②価格が乱高下しやすい

IPO株は上場後、多くの投資家に注目されているため価格が乱高下しやすくなります

抽選で当選し購入した場合、多くの人は初値で売りますが、人気の銘柄は初値をつけてからさらに上昇することも珍しくありません。

上昇狙いでしばらく保有するのも一つの手ですが、一気に下落して大陰線となるリスクもあります。

また、上場後にセカンダリーで購入した場合も株価の乱高下には注意が必要です。

上場直後は移動平均線やMACDなどのテクニカル指標が形成されていません。

そのため株価1000円や2000円といったキリのいいラインや、公募価格の1.5倍、2倍のラインなどが売却の目安とされます。

目安に株価が到達すると、大量の売り注文が出されることもあり、そのまま連続売り気配、特別売り気配になり最後にはストップ安ということもあります。

公募で購入する場合も、セカンダリーで購入する場合も、価格の乱高下には注意しましょう。

IPO株購入時のリスクを減らすための方法

IPO株 リスク

ここまでIPO株購入時の2つのリスクを紹介しましたが、これらをうまく回避し利益を出すためにはどうすれば良いのでしょうか。

ここではIPO株購入時に発生するリスクへの対応策をご紹介します。

1. 公募価格が仮条件の上限とならない銘柄は避け、公募割れ銘柄の購入を防ぐ

公募価格がどのように決まるのかというと、仮条件という金額の範囲で決定されます。人気の銘柄は仮条件の範囲の上限となる場合が多くなります。

例えば仮条件が1000円〜1500円だった場合、人気の銘柄は1500円が公募価格になりますが、中には1000円となる銘柄もあります。

そのような銘柄は公募価格が決定する時点で人気がないことがわかるため、上場しても公募割れを起こす可能性が高いと言えます。

もし抽選で当選しても業績や業務内容などを確認してから購入を判断しましょう。

 

2. 乱高下の大きい小型IPOは購入を避けるか少額で取引する

流通株式が少ないIPOや、時価総額の低い小型のIPOは板が薄くなったりスプレッドが開いたりすることが多くなります。

そのため少しの注文約定で価格が大きく動いてしまいます。

資金力のある人が一気に買ったり売ったりするだけでも株価が乱高下してしまうので、そのような銘柄はセカンダリーでの取引を避けた方が良いでしょう。

取引するにしてもロットを抑えて少額での取引にした方がリスクを少なくできます。

3. ロックアップの解除条件を確認し、株価急落を避ける

ロップアップは会社の創業者や、大株主などがある条件を満たすまで株式を市場で売却できないようにロックをかけることです。

大量の株式が売りに出されることで株価の急落が発生してしまうため、それを防ぐための制度です。

上場後90日や180日など期間が設けられることが多いのですが、中には株価が公募価格の1.5倍と設定されるケースもあります。

このような場合は上場日早々にロックアップ解除が行われ、ロックアップ解除条件を確認していないがために、大量の売り注文に巻き込まれ損失を出す場合もあり得ます。

証券会社の目論見書にロックアップの内容は記載されているため、セカンダリー投資を行う場合は必ず内容を確認しましょう。

まとめ

IPO株 リスク

IPO株の購入時のリスクや対応策についてご紹介しました。

セカンダリーで買う場合は取引金額を抑えつつ、ロックアップに気をつけて取引しましょう。

公募で買う場合は、抽選して当選してからでも購入するかどうかは考えることが可能です。

当選した場合のみじっくり考えるのも一つの手段であるため、まずは各証券会社からIPOに申し込んでみましょう。

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