IPO投資は、勝率が非常に高く多くの投資家から注目を集めている投資方法である一方で、投資資金が高額になってしまう点がネックとなっています。
また、IPO投資は高倍率の抽選に当選しない限り株式を購入することができず、複数の抽選に参加する場合はさらに多くの資金が必要です。
今回は、IPO投資の際に非常に重要な「抽選資金」と「資金拘束」について解説していきます。
投資資金を効率よく使いたい方には特におすすめの内容となっています。
おすすめの証券会社も紹介していくので、気になる方はぜひ最後までお付き合いください。
目次
抽選資金(買付余力)はIPO投資の応募前に用意しておく
IPO株は「ローリスク・ハイリターン」な投資方法のため人気が非常に高く、ほとんどの銘柄で抽選が必須です。
IPO株の抽選に参加する際、抽選前にその銘柄を購入できるだけの資金をあらかじめ入金しておく必要があります。
このお金のことを、「抽選資金」または「買付余力」といいます。
気になる銘柄を見つけた場合は、仮条件などのデータを参考に前もって抽選資金を証券口座に入金しておきましょう。
ちなみに、証券会社の中にはIPO投資の応募時に抽選資金の確認をしない証券会社があります。
- 野村證券
- SBIネオトレード証券
- 松井証券
- 岡三オンライン証券
- DMM.com証券
- エイチ・エス証券
- アイザワ証券
購入資金がすぐに用意できない方は、このような証券会社でのIPO投資をおすすめします。
拘束(ロック)された資金は他の投資に回すことができない
資金拘束とは、証券会社がIPO銘柄に応募した投資家の抽選資金を一定期間固定し使えなくしてしまうことを指します。
拘束された資金は解除されるまで他の投資に使うことができないため、少額で投資をしたい方にとってとても不便なルールとなります。
この資金拘束がおこなわれるタイミングは大きく分けて3パターンです。
- 申し込み時
- 申し込んだ銘柄の抽選時
- 申し込んだ銘柄の当選時または補欠当選時
資金拘束のタイミングが遅いほうが抽選資金をより自由に使うことができます。
さらに、抽選資金の確認をしない証券会社もあり、そのような場合は購入資金を当選後に用意することが可能です。
少額で効率よく投資をしたい方にも、こちらの証券口座での申し込みをおすすめします。
IPOに応募する証券会社を選ぶ際に、注意するべきポイント
IPO投資をおこなう際の証券会社選びはとても大事です。
各証券会社は手数料や主幹事率など多くの点で差があり、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで自身が応募する会社を選ばなくてはいけません。
今回は抽選資金と資金拘束の点に絞って、証券会社選びのポイントを紹介していきます。
同一資金で複数銘柄の抽選に申込可能か
株式企業が上場するタイミングは、決算など諸条件によって重なることが多いです。
特に12月は「IPOラッシュ」と呼ばれ、多くの株式会社が同時に新規上場をおこないます。
当選チャンスを増やすためには多くの銘柄の抽選に参加する必要がありますが、複数銘柄に同時に申し込もうとすると、より多くの抽選資金を用意しなければなりません。
限られた金額で多くの銘柄に申し込みをしたい場合は、抽選資金を重複できる証券会社もしくは抽選資金を必要としない証券会社を選びましょう。
申込みが2回必要な証券会社も存在する
ほとんどの証券会社の場合、IPO投資の申し込みは1回ですが、証券会社によっては抽選申し込みと購入申込みの2回手続きをとることがあります。
どちらかの申し込みを忘れてしまうとその銘柄を購入することはできないので、注意が必要です。
いずれの証券会社も抽選資金の重複利用には対応していないため、投資資金が限られている方にはこれらの証券会社での申し込みをおすすめしていません。
まとめ
今回は、IPO投資における「抽選資金」と「資金拘束」についてまとめてみました。
- 抽選資金とは、IPO銘柄を購入するための必要資金のこと
- 抽選資金をすぐに用意できない場合は、抽選資金の確認をしない証券会社での申し込みがおすすめ
- 拘束された資金は他の投資に利用することができない
- 少額で複数IPO銘柄の抽選に参加したい場合は、抽選資金の重複利用が可能な証券会社か抽選資金の確認をしない証券会社から申し込みをしよう
IPO銘柄に応募する証券会社を選ぶときは抽選の当選率に目が行きがちですが、今回紹介した抽選資金や資金拘束といった点でも大きな違いがあります。
少ない投資資金をやりくりしてIPO投資に挑戦したい方は、この点を意識するようにしましょう。