IPOに申し込み、当選結果を確認すると抽選結果が「抽選対象外」となってしまう場合があります。
このケースは当選も落選もしておらず、そもそも抽選すらされていない非常にもったいない状態です。
抽選がされないことには当選もあり得ません。
当記事では抽選対象外となってしまうケースについて解説し、確実に抽選に辿り着くための方法をご紹介していきます。
どうぞご覧ください。
目次
IPO抽選結果が抽選対象外になってしまうケース
抽選結果が抽選対象外になってしまう理由は以下の2つの場合が考えられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
ブックビルディング時の申請価格が公開価格を下回った場合
ブックビルディング時の申請価格が公開価格を下回った場合、その銘柄は「抽選対象外」となり抽選に参加できません。
具体的な例を一つご紹介します。
とある銘柄の仮条件が1000~1500円で単元株100株のケースがあったとします。
以下の3名が、以下の条件で申し込みを行いました。
・Bさん 1300円で200株申し込み
・Cさん 1500円で100株申し込み
全員抽選に参加できるかと思いきや、公開価格によって抽選対象外になる人物が出てきます。
→3人全員が抽選対象となります
2 公開価格が1300円だった場合
→Aさんが公開価格以下の申請だったため、抽選対象外となります。
公開価格1300円以上で申請をしているBさんとCさんの2人が抽選対象となります。
3 公開価格が1500円だった場合
→AさんとBさんは公開価格以下の申請だったため、抽選対象外となります。
公開価格1500円以上で申し込んだCさんだけが抽選対象となります。
仮条件1000円で申請した場合は、「1000円より高い金額だと買わない」と申請していることになっています。
そのため1300円や1500円に公開価格が決まった場合は抽選が行われません。
こちらの対策としては仮条件の上限で申し込めば問題ありません。
申請画面にストライクプライスという項目があるので、そちらを選択すれば成行注文となります。
このケースにおいて抽選対象外になることはなくなります。
抽選時に銘柄を購入できるだけの余力がなかった場合
SBI証券においては抽選時に買付余力が足りない場合、抽選対象外になります。
他の証券会社の場合は、申し込みの段階や当選時に資金が必要となるため、抽選時に資金が足りず抽選対象外とはなり得ません。
例えばマネックス証券は申し込み時に資金が拘束され、岡三オンライン証券は購入時に資金が拘束されます。
SBI証券は抽選日に資金が確認されるため、うっかり他の株式を購入してしまった場合など、抽選対象外となってしまうケースが発生する可能性があるのです。
SBI証券における具体例を一つご紹介します。
ブックビルディング申請時にストライクプライスで100株(30万円)で申し込みをします。
この段階で資金拘束は発生しません。(買付余力30万円)
申し込みの後に10万円でとある株式を購入します。
この場合買付余力が20万円まで減ってしまいます。
購入した株式を保持したまま、IPOの抽選日を迎えます。
抽選には30万円必要ですが、現状20万円しか余力がないため抽選対象外となってしまいます。
このように、抽選日までに他の株式を購入して保持してしまったり、損切りによって資金が減ってしまった場合は注意が必要となります。
抽選対象外になる場合のリスク
抽選の対象外となると申し込み時の労力が無駄になる以外にもリスクがあります。
ここでは抽選対象外になった場合のリスクについて解説していきます。
機会損失になってしまう
単純に機会損失がリスクとして考えられます。
抽選対象外ということは、当選か落選かのステージにも上がれていない状態であるため、もしかしたら当選していた可能性もあるのです。
買付余力と申し込み価格には十分気をつけましょう。
SBI証券のチャレンジポイントが付与されない
SBI証券では「IPOチャレンジポイント」というポイントプログラムサービスが採用されており、抽選に申し込んで落選するたびにポイントが貯まっていきます。
ポイントを貯めた上で使うと当選確率が上がるため、誰でもいつかは当選のチャンスがあるのです。
抽選対象外になった場合はこのチャレンジポイントが付与されません。
SBI証券では買付余力の関係で抽選対象外になりやすいとも言えるので、ポイント狙いの方は十分に注意しましょう。
まとめ
今回はIPOの抽選対象外になる場合のケースについて解説していきました。
申し込み時の価格や買付余力には十分注意しましょう。
抽選時に入金不要の証券会社を利用するのも一つの手と言えるでしょう。
2. 抽選時に銘柄を購入できるだけの余力がなかった場合