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IPO投資とは
IPOとは、上場していない企業が自社の株式を証券取引所に上場させることにより、市場で誰もが株式を売買できるようにすることを言います。
上場前の株式(IPO株)を証券会社から先に公募価格で購入し、上場後に売却して利益を上げる投資方法をIPO投資と呼んでいます。
IPO投資は誰でも利益を上げやすい投資方法で、購入したIPO株を上場後の初値で売却して利益を上る方が多いです。
2021年1月1日から7月31までの実績では、上場した62社のうちIPO株が初値>公募価格となったのは57社あり91.9%の銘柄が値上がりしています。
4月15日に上場したサイバートラストの4.16倍が最大で、6月22日に上場したデコルテ・ホールディングスの0.92倍が最も値下がりしました。
このようにIPO投資は100%利益を上げることができる投資方法とは言えませんが、とても高い確率で値上がりが期待でき、また誰にでも投資をする機会があることから人気が高い投資方法です。
IPO投資をするまでの4つの流れ
証券会社で口座を開設
IPO投資をするためには、まず証券会社で口座を開設する必要があります。
証券会社によって手数料や購入できる株の数量が違うなど様々なので、初心者の方でも使用しやすい証券会社を紹介します。
証券会社 | 主な特徴 |
SBI証券 | ・IPO株の取扱い実績が多い
・IPO株の当選確率が上がるチャレンジポイント制度がある |
CONNECT(大和証券グループ) | ・1株から購入が可能(通常は100株からの購入)
・手数料がシンプルで分かりやすい |
楽天証券 | ・近年IPO株の取扱いに力を入れている
・手数料が業界最安水準 |
どんなIPO株があるのか銘柄を確認
証券会社で口座開設を行ったら、実際にどんなIPO株があるかを確認しましょう。
紹介した証券会社のHP内にはIPO専用のページが用意されているので、ページ内でIPO株の一覧を確認できます。
どのIPO株に投資をするかを決める際の手がかりになるのが「目論見書(もくろみしょ)」と言われる説明書です。
目論見書にはIPOスケジュールや会社の財務内容など投資の判断をするうえで重要な記載があるので熟読すべきですが、ページ数が多く全てを細かく確認することは大変です。
そこで「目論見書で特に確認しておきたい5つのポイント」を下記に記載しておきます。
ブックビルディングに申し込む
ブックビルディングとは、証券会社が公募価格を決める方式の1つです。
具体的には、仮の価格など条件を投資家に対して提示し「投資家がいくらで何株買いたいか」という需要を調査して公募価格を決定します。
IPO株に投資をする場合はブックビルディングに参加し、仮条件の範囲内で価格と申込株数の申告を行う必要があります。
抽選に当選したら購入申し込みへ
公募価格が決定され、募集に対して申込みが上回った場合に抽選が行われます。
抽選権を得るには、仮条件の価格提示の範囲で一番高い価格を申告しておくことがお勧めです。
IPO株は人気が高く抽選となることがほとんどで、その当選確率は1%前後と言われています。
結局のところ、当選確率がとても低いためチャンスをものにできる人は一握りです。
しかし、抽選に外れても損失は出ないので応募する価値は十分にあります。
IPO投資で利益を上げるためのコツとは?
IPO投資で利益を上げるためのコツは大きく分けて2点あります。
複数の証券口座を保有する
まずは当選してIPO投資の権利を得ないことには何も始まりません。
当選確率を上げる方法は複数の証券口座を開設し保有することです。
IPOは指定された証券会社に購入する権利が分散されます。例えば発行株式が1万株としたらA証券に5千株、B証券に3千株、C証券に2千株といったように割り当てられます。
そして各証券会社ごとに抽選が行われるので、上記の例で言うとAからC証券までの3つの口座を保有する人は3回の抽選機会を得ることになります。
すなわち証券口座を多く保有する方が当選確率は自ずと上がるのです。
5つのポイントを押さえた銘柄を購入し初値で売る
IPO投資をするまでの4つの流れの章で「目論見書で特に確認しておきたい5つのポイント」を紹介しました。
紹介した5つのポイントをしっかりと押さえて購入銘柄を選び初値で売ることができれば、非常に高い確率で値上がり利益を期待できます。
投資初心者の方であってもこの方法で利益を上げる可能性は十分に高いです。
まとめ
- IPO投資は人気が高く初心者でも儲かる可能性が高い
- IPO投資の権利を得るためには証券口座を複数保有して当選確率を上げる
- 5つのポイントで銘柄を選定し購入出来たら初値で売る
IPO投資はなかなか抽選に当たりませんが、当たれば高確率で利益が上がるメリットの多い投資手法であることが分かっていただけたと思います。
これから投資を始めてみようという方も一度IPO投資を検討してみてはいかがでしょうか。
・企業の事業内容 (独自性や新規性などの強みがあるか)
・企業の過去5年程度の業績 (毎年売上が増収し利益は増益しているか)
・ロックアップ契約の有無 (ロックアップ契約有の方が有利)
・公募株>売出株 (売出株より公募株の方が多くなっているか)